史跡保渡田古墳群 八幡塚古墳
八幡塚古墳は、国指定史跡保渡田古墳群(二子山古墳・八幡塚古墳・薬師塚古墳)の一つで、1500年前(5世紀後半)に築かれた前方後円墳である。墳丘は全長96mで、周囲には二重の堀(内掘・外堀)と墓域の境を示す溝(外周溝)が巡り、墓域の長さは約190mに及ぶ。
内提の2ヶ所(A区・B区)からは、かつて、大量の人物・動物埴輪が発見され、埴輪研究史上よく知られた古墳である。墳頂部には、豪族の遺体を収めた船形石棺が存在する。
当時、群馬県地域(上野毛)は国内でも有力な地域であった。榛名山東南麓一帯を治めたこの古墳の被葬者は、5世紀後半頃上毛野各地に勢力を持った豪族達の中でも、代表的な人物であったと考えられる。
本古墳は、史跡公園計画のもと5カ年にわたる発掘調査を行い、その成果を基に大きく破壊された古墳上に保存用の土を厚く盛って、造られた時の姿に復元された。
なお、この古墳に関する情報・遺物は南側300mにある「かみつけの里博物館」に展示されている。
昭和60年9月3日指定 文部省
平成12年2月27日設置 群馬県教育委員会
群馬町教育委員会
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